臨床心理士の活躍の場 その2

<福祉の領域で働く臨床心理士>

福祉領域とは、児童相談所をはじめとする福祉関係相談所、
福祉施設、療育施設などです。

福祉領域で働く臨床心理士は、
一部民間施設の職員や嘱託職員を除いて、公務員であり、
多くは「心理判定員」と呼ばれたり「指導員」と呼ばれたりしています。

対象となるのは、乳幼児、児童、身体障害者、知的障害者、
女性、高齢者などのいわゆる社会的弱者とその家族ですが、
福祉領域の臨床心理士の過半数は、
乳幼児と児童とその親たちを主な対象者としています。

福祉領域の臨床心理士の仕事

福祉領域で働く臨床心理士は、
面接、行動観察、心理検査を用いたアセスメントを行っています。

また、必要に応じて遊戯療法(プレイセラピー)や心理療法、
集団療法を行うこともあります。

しかし、相談所では、保健所などと同じように、
第一線の行政機関としての地域援助の仕事の比重が多くなり、
療育私設では、心身障害者の心理指導や訓練が主な仕事になります。

今まで、福祉領域では、心理職の配置数が少なく、
対象者の社会的ケアや身体的ケアに比べると、
心理的ケアは遅れていました。

ですが、近年は、被虐待児やDV(ドメスティックバイオレンス)の被害者、
認知症の老人などに対する心理的ケアの必要性が認識されるようになりました。

また、虐待や暴力の加害者、介護者に対する心理的な関わりの必要性についても、
次第に考えられるようになり、
心理職の活躍の場が広がりつつあります。

子どもの障害の有無を問わず、育児に悩む養育者や保育者を側面から支援する、
子育て支援にたずさわる臨床心理士が増えているのも、近年の特徴です。

<教育の領域で働く臨床心理士の仕事>

教育領域の心理職は、1995年の文部省(現文部科学省)の
スクールカウンセラー活用調査研究委託事業がスタートし、
大きく様変わりしました。

それまで、教育の領域の臨床心理士は、
教育相談所や教育センターの「相談員」や「指導員」と、
少数の私立学校の「スクールカウンセラー」だけでした。

しかし、1995年を境に、公立学校にスクールカウンセラーが派遣されるようになり、
その数は年々増加しました。

現在、教育の領域の臨床心理士の殆どは、公立学校のスクールカウンセラーで、都道府県の非常勤公務員として役割を担っています。

教育相談員、指導員、そしてスクールカウンセラーは、
生徒とその保護者や教職員を対象とし、
不登校やいじめ問題など、学校生活や学業に関する相談に応じています。

そして、どちらかと言うと、教育相談員は、
遊戯療法や心理療法を行い、親に対してもじっくり援助していきます。

この教育相談に対し、スクールカウンセラーは、
教職員や外部の専門機関と連携を取りながら、
より現実指向的に一般性とや教職員を対象にアプローチしています。

スクールカウンセラーの具体的な仕事としては、
思春期の心理的困難について話をするなどの地域援助や、
学校内で事件や事故が発生したときの緊急支援を行っています。

教育センターでは、不登校等の生徒のための
適応指導学級が設置されていることが多いのですが、
この適応指導学級でも、多くの臨床心理士が働いています。

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